なぜふんどしをしめて眠るといいの? 睡眠専門医に、ふんどしと眠りの意外な関係について伺いました。
お話を伺ったのは
日本睡眠学会 医学博士/雨晴クリニック副院長 坪田聡先生
快眠習慣の普及に努める睡眠専門医。メディアや講演等で幅広く活躍し、睡眠に関する著書も数多く執筆。
- 「あなたを変える睡眠力」
- 「専門医が教える毎日ぐっすり眠れる5つの習慣」
- 「睡眠専門医が教える! 一瞬で眠りにつく方法」
- 「睡眠は50歳から「老化」する〜心と体を元気にする快眠習慣」など
そもそも、
「いい眠り」って?
A. リラックスした状態の眠りのこと。
眠りの質は、心身がリラックスしているかで決まります。通常、体内の重要な働きをコントロールする自律神経は、日中に活動モードの「交感神経」から、夕方から夜にリラックスモードの「副交感神経」が優位に切り替わり、睡眠に入ります。しかし、緊張状態が続いていると、正しく眠りに入ることができません。いい眠りを得るには、リラックス状態を意識的につくることが必要です。
眠りの質が低下していませんか?
- 疲れているのに眠れない。
- 起きた時にカラダが重い。
- 朝のメイクのりが悪い。
- 集中力が続かない、疲れやすい。
ふんどしで寝ると、
どうして眠りにいいの?
A. 心身がリラックスモードに切り替わるから。
一般的なショーツは、ウエストや足のつけ根(そけい部)をゴムで締めつけます。わずかなストレスでも、寝ている間ずっと受け続けると交感神経が高まって緊張状態となり、効果的な眠りが得られません。ちなみに「締めつけフリー」をうたっていても、ゆるいゴムを使用している時点で脳はストレスを感じてしまう(緊張状態になる)ため要注意です。帰宅後や入浴後にふんどしで締めつけから解放してあげることは、心身をリラックスモードに切り替える上で効果的といえます。
ふんどしは、
どんな人におすすめ?
A. 忙しい女性に、とくにおすすめ。
寝る前にしめるだけのふんどしは毎日の生活に手軽に取り入れられるため、仕事や家事・育児に忙しい女性におすすめです。睡眠は日中の活動で壊れた細胞を修復するための大切な時間。忙しくて睡眠時間がとれないと、充分な回復効果が得られず、疲れを引きずる、冷える、肌トラブルが起きる、免疫力が低下するなど、悪循環に陥ってしまいます。健やかさや美しさのためにも、ふんどしで眠りを見直してみましょう。
他に、ふんどしをしめる
メリットは?
A. 風通しがいい、暖かいなど、良いことがたくさん。
カラダを締めつけないふんどしは風通しが良く、下着のムレやかゆみ、ビキニラインの黒ずみなどが気になる方にもおすすめです。風通しがいいと冷えるのではないかと思われがちですが、血液やリンパの流れを妨げないため、逆にカラダが自ら温まろうとする力が働いてポカポカと感じられます。
また、男性にもふんどしはおすすめです。下半身を締めつけるボクサーパンツやトランクスは血流を妨げて男性機能を低下させるといわれています。締めつけのないふんどしは、カラダに負担をかけず、本来の働きを邪魔しません。就寝時だけでもふんどしをしめることは、男女問わずストレスの多い毎日から心身を解放するぴったりの方法だといえます。